2009年7月25日土曜日

寄付カタログで選ぶ、社会貢献へ使い道明示、通販会社考案「善意つなぎたい」

2009/07/25, , 日本経済新聞

 市民団体などの活動を冊子で紹介し、気に入った団体に寄付ができる一風変わった"カタログ"の販売を東京都のベンチャー企業が始めた。寄付後に定期的に活動状況の報告が届く仕組みもあり、寄付文化の乏しい日本で「社会貢献活動に取り組む団体と、人々の善意をつなぐきっかけをつくりたい」と意気込んでいる。
 販売するのはネット通販などを手掛ける「KIZUNA」(東京・千代田)。非政府組織(NGO)などに参加経験のある松永高徳社長(28)が「カタログ通販の手法で、日本に寄付文化を根付かせたい」と考案した。
 カタログは「hello life!」の名称で全64ページ。犯罪被害者支援、環境問題などに取り組む特定非営利活動法人(NPO法人)やNGOなど10団体を紹介し、寄付先を自由に選んでもらう。「1500円で難民に一晩の宿を手配できる」などと使い道のイメージを明示してあるのが特徴。「カタログを読んで様々な社会問題を学び、共感してもらえるように工夫した」(松永社長)という。
 「街頭募金などでは寄付したお金がどう使われたのか分からない。一度きり、一方通行の寄付ではもったいない」との問題意識から、寄付後も定期的に電子メールで活動状況を報告する仕組みも取り入れた。「カタログはあくまでもきっかけ。その後も関係が続くように仲立ちしたい」という。
 カタログは税込み2050円。同封の1000円分の寄付券を使い、ホームページ(http://hellolife.jp/)で寄付団体を選ぶ。同社は3カ月に1回、各団体あてに集まった寄付金を渡す。カタログ制作費を除いた約300円が同社の運営費や利益になるという。成人式のお祝いや学習教材として自治体や企業に購入してもらうことも想定している。年間4万部販売し、寄付金計4000万円の分配を目指す。
 発展途上国の貧困問題や結核対策に取り組むNGO「日本リザルツ」(東京・千代田)は「カタログギフトを通じて、少しでも寄付の輪が広がってくれれば」と期待している。