2009年10月9日金曜日

ファンケル――アジア事業拡大を好感(注目株を斬る)

2009/10/09, , 日本経済新聞

 ファンケル株が堅調だ。8月25日に中国の販売代理店と資本提携し、アジアの化粧品事業を広げると発表したことが買い材料。中国や東南アジアでの業績拡大に対する期待感から、国内外の機関投資家の買いで10月7日には1495円の年初来高値を付けた。
 同社は9月に代理店のファンタスティックナチュラルコスメティクス(FNL)など2社の株式のそれぞれ40%を、合計約98億円で取得した。2社を連結対象とすることで、2010年3月期は売上高が76億円、営業利益が12億円上乗せされる見通しだ。
 同社では11年3月期以降も、中国や香港を中心としたアジア地域での事業が順調に拡大するとみている。野村証券は目標株価を1700円と設定。「ファンケルの商品は中国で人気が高く、国内のニッチ企業から、アジアの成長銘柄へと前向きな評価になった」(繁村京一郎シニアアナリスト)と強気の見方だ。
 ただ、競争激化で栄養補助食品事業が伸び悩んでいるほか、黒字転換を目指す発芽玄米事業も苦戦が続いている。予想株価収益率(PER)は28倍と、業界上位のユニ・チャームと同水準で、指標面からの割安感は乏しい。株式取得発表から年初来高値までの上昇率は3割近く。26週移動平均からの乖離(かいり)率は21%と、株価の割高感を指摘する声もある。