2009/03/28, , 四国新聞
上場企業の業務提携に関する内部情報をもとに株のインサイダー取引をしたとして、証券取引等監視委員会は27日、証券取引法違反の疑いで、東証一部の通信販売「イマージュホールディングス」(香川県高松市)の南保正義社長(63)=香川県坂出市=を高松地検に告発した。監視委によると、南保社長は購入した株を売り抜け、インサイダー取引事件では史上4番目となる約1億円の利得を上げたとみられる。
1992年の監視委設置後、四国内での刑事告発は初めて。監視委によると、南保社長は2006年1月31日、大和証券系の投資会社「大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ(DPI)」の役員を通じ、DPIと東証一部の婦人服販売「キャビン」(東京、07年12月に上場廃止)の業務提携解消の内部情報を入手。公表直前の06年4月6―11日、キャビン株50万株を2億4863万8000円で買い付けた。
キャビンは同年4月19日、DPIとの業務提携解消と、カジュアル衣料の「ユニクロ」を運営するファーストリテイリング(FR)がDPI保有のキャビン株式を取得し、筆頭株主になると発表。直後からキャビン株は上昇し、FRは07年8月までに株の公開買い付け(TOB)でキャビンを完全子会社化した。
DPIは提携解消に先立ち、保有株の引受先を決める入札を実施。イマージュHDも参加しており、南保社長がその際知った内部情報を悪用したとみられる。
株売買は、南保社長が自宅で実質的に経営している投資会社「ジャスティス」の取引口座を利用。監視委は法人としてのジャスティスも告発した。
イマージュHDは「社長の行為について会社は一切関与していない。辞任は避けられないだろう」とコメント。同社によると、南保社長はキャビン株の購入について「証券会社に問題がないか確認した。インサイダーの認識はなかった」と説明したという。